グランマの信州日記

〜ここ信州で生きて行く〜

連れ合いを亡くすということ

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80代の高齢のご夫婦。

奥様が朝・昼・晩の食事作りが大変なのでご主人には

お昼だけは散歩がてら外で食べてもらっていました。

 

幸いご自宅が井の頭公園にあるので、吉祥寺が近く

外食もいろいろなお店で楽しめたようです。

 

そのご主人、血管のバルーン手術をしてから自宅に

いる時間が長くなって、奥様は心労で軽いうつに。

そして心療内科に通うようになりました。

 

その後、ご主人は入退院を繰り返して亡くなりました。

 

 

 

後から、奥様に聞きました。

「主人が亡くなる数日前に『俺はいつ死ぬのか医者に

聞いてきてくれ』などと申しましたの。そんなこと聞ける

訳ございませんよね」と。

 

さらに、あれほどうっとうしがっていたご主人なのに、、、

「居て当たり前だった人が、いなくなって、こんなに寂しい

ものかと改めて気付きましたの」と「寂しい、寂しい」を連発

しておいででした。

 

 🌺  🌺  🌺  🌺  🌺

 

別のやはり高齢ご夫婦。

奥様が病気がちで、一度だけ寝巻き姿で出てこられて、ご挨拶

されたので「どうぞお休みになっていらしてください」と言った

覚えがありました。

 

その後伺うと奥の部屋で人の気配があるものの、お目にかかることは

ありませんでした。

 

 

 

ある年、ご主人が「家内は逝っちまった」とポツリとおっしゃい

ました。

「もっと美味いもの食わせてやればよかった。こんなに悲しいものなら

もっと若いうちに大喧嘩して憎み合って別れておけば良かった」と

ガックリと肩を落としておられました。

 

 🌳  🌳  🌳  🌳  🌳

 

私も、4年半前に主人を亡くしました。

主人は、5年ほど癌で闘病生活をしていましたが入院している時以外は

普通の生活を送っていました。

 

 

こんなことを聞いた事があります。

 

寝たきりのご主人がある時「アンパンが食べたい」奥さんに言ったとか。

その奥さんは、アンパンをご主人が手の届きそうで、届かないところに

置いて向こうの部屋に行ってしまった

 

・・・という話です。

 

意地悪と責めることはできません。

看病、介護疲れか? 長年の恨み辛みか? 

きっとそれなりの理由があるのだと思いました。

 

 

私に主人が亡くなった時は、当然の如く死を受け入れられなくて哀しみに

くれて、体重も10kg 近く落ちました。

それが亡くなって4年以上たった今は、、、

病気でしたが寝たきりではなく、認知症でもなかったので看護、介護などで

手を煩わされることはなく、最後は主人らしくきれいに旅立ってくれたので

感謝の気持ちで遺影に手を合わせています。。。

 

 

 今年の干支、虎の子兄弟です 

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